山の話( 大千軒岳 )
こんにちは。Ytotoです。
山行記録風に書きました。
少し長くなりますが、お付き合いください。
久々に山に登った。道南松前半島の大千軒岳。
1072mと決して高くないが、なんと懐が深く魅力的な山だろうか。花の名百山にも数えられている名峰である。
今回は、妻と登った。妻は本格的な登山は、はじめてだったので、無理をせず、千軒平を目標とした。( 上の写真は、千軒平からのもの)
距離が長く見処が多い知内川コースで登った。
登山口を、6:40に出発したが、いきなりアクシデントに見舞われる。川にかけられていた吊り橋がなくなっていた。
リュックを前に抱え、妻をおんぶして、渡渉した。
知内川に沿って、山道をアップダウンを繰り返しながら、70分くらい進むと広い川原にでた。
川を一回渡渉して、しばらく進むと、金山番所に到着。
江戸時代の寛永十六年夏、106人のクリスチャンがこの山で殉教した。のちに、十字架とレリーフがここに作られた。
金山番所を越えてさらに進むと、千軒銀座に到着。
このあとの急登を前に休憩する人が増え、銀座みたいに賑わうことから、つけられた名称のようだ。
実際は、私達夫婦以外誰もいなかった。
知内川のせせらぎ以外何も聞こえず、山深いところまできたと感じる。
ここからの急登が、正念場。
高低差約500mを延々と登っていく。
尾根に取りついてしばらくは、ブナが見処。
たくさんのブナの新緑の葉が日光を遮り、心地よい木陰をつくってくれる。
透き通るような新緑で、辛いんだけど癒される。正に森林浴。
しばらく稜線を登ると、左手に雄大な前千軒岳が姿を現す。
1000mとは思えない貫禄ある山容だ。雪渓が美しい。
森林限界が終わり、しばらく登ると、「ガンバレ岩」が現れ
る。頂上まであと少し。
岩に赤のペンキで、「ガンバレ」と書いてあるというが、消えかかっていてよく読めなかった。
絶景の休憩ポイントだ。
足場の悪いザレバをもう少し登ると、雪渓が現れた。
まさかの雪上歩行を40mほど行った。
稜線に出ると大きく視界が広がり、四方に山並みと、その向こうに津軽海峡、さらに遠く青森の山々まで見渡せた。
そして、足元には、高山植物。
高山植物に詳しくないので、何の花かわからないものが多かったが、知っているシラネアオイの群生とカタクリの群生を写真に納めた。
花の名百山たる所以である。
季節ごとにさまざまな花が咲くので、楽しみが尽きない山だ。
尾根をしばらく進むと、白い十字架のある千軒平に11:00に到着。登山口から4時間20分もかかった。
妻も、素晴らしい景色ときれいなお花畑に、疲れがふっとんだようだ。
正面には雄大な大千軒岳が構えている。
足元にたくさん咲いている小さな黄色い花は、ミヤマキンバイ。
しばらく、ここで、休憩。
下山が大変だった。
ロングコースなので、後半は足がなかなか前へ出ず、疲労困憊。
下山時刻は、16:00。登りと全く同じ時間を費やした。
休憩いれて往復9時間20分。疲れたー。
去年は、大千軒岳までいって、往復6時間半だったから、巣籠もりで相当からだが鈍くなっている。ヤバイぞ。
もう一度からだを鍛えなければ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。